家族と自然によりそう創造住宅 -SOU-

シンプルで上質な佇まい越しに自然と緩やかに繋がる住空間。
想像をはるかに超えて豊かな、空の移ろいを感じる暮らしを展開しています。

この建築を手がけたのは山形県山形市のUNNO HOUSE様。創業から60年余という長い歴史を誇りながら、高品質な住まいづくりを追求されています。住まい手それぞれの個性を包括した注文住宅や、多様化したライフスタイルに寄り添ったコンセプトハウスからはUNNO HOUSE様が創業以来掲げる「世のため、人様のため」という思想が感じられます。

グレーの塗り壁にアクセントとして屋久島地杉のスノコ張りと、中庭のファサードにレッドシダーの格子を設けたことで外観のデザイン性を高めます。植栽に覆われたテラスは、周囲からのプライバシーを守るバッファゾーンとしても機能を果たします。

外観に対比して、グランドフロア、1階、中2階、2階、屋上バルコニーの五層のステップフロアからなる開放的な室内には、風が通り、光がまわる演出が施されています。各フロアの開口からは吹き抜けの中庭が眺められて、四季の移ろいを身近に感じる暮らしを実現します。

2階のフローリングとリビングルームの天井には、北海道産のナラ(ミズナラ)をご採用いただきました。品のある赤茶色の落ち着いたナラの木肌が部屋全体の雰囲気をやわらげます。さらに、天井にはスリッド加工がなされており、部屋に明かりを照らすと、スリッド部分に美しい陰影が現れ、木目の表情をさらに味わい深くします。

キッチンから眺める大開口には木製トリプルサッシを設置。冬は日射を取り入れ、夏は軒が直射を遮る、冷暖房を使用せずとも冬は温かく夏は涼しいパッシブデザインが施されています。さらに、キッチン背面のFIX窓の両側に、換気効率を考慮し木製ガラリをご採用いただきました。

レッドシダーのデッキ材を用いたテラスは、目を閉じると、風に揺れる木々の香りと音が森の中へ誘うような心地よさを感じさせます。寝室からも植栽が眺められて、さわやかな目覚めを演出します。

既成概念にとらわれない多層空間設計と自然素材によって、風が抜け、光が通り抜ける豊かな居場所となった〈SOU-ソウ―〉。訪れる機会ございましたら、ぜひUNNO HOUSE様の「デザイン」を五感で感じていただきたいです。

Text:Hieshima

■建築概要
木造平屋建て
延べ床面積174.55㎡

■採用商品
外壁:屋久島地杉節有横ルーバースノコ仕様、レッドシダーデッキ材節有・節無し
床:北海道産ナラ節無・オーク積層フロア
天井:北海道産ナラスリッドパネル
階段:オーク巾ハギ材オリジナル階段
サッシ:アルミクラッド木製サッシ・木製玄関ドア

■会社情報
株式会社ウンノハウス(HP
山形県山形市大野目四丁目1番37号